日記
2008-01-17 23:01:56
427 そば清(せい)
そば清という落語があります
元々は上方(関西)落語の蛇含草というもちの大食いのお話を、関東の落語ではそばの大食いにした、という事の真偽は判りませんが、羽織の蕎麦などどいう名前でも呼ばれる、面白いお話です。
今回、母の冬休みをしに山陰に行くのに「美味しい蕎麦が食べたいねぇ」、そんな話になり、インターネットで調べました
発見っ
松江の駅から程近い、今回の宿「松江駅前東横イン」から、歩いて3分くらいのところに、落語と同じ「そば清」という屋号のお店があるようです。
落語とは全く関係のないお店なのですが、その名前により晩ごはん先に決定
食べに行って来ました
ここは、本当に美味しいです
麺はもちろん手打ち。出来るだけ均一に丁寧に打たれています。
薬味のネギは、よく砥がれた包丁で1ミリも幅が無いほどにきれいに切られ、ネギの香りがスッキリしています。
これまた薬味の海苔と鰹節。どちらもパリッとした香ばしいものが、これまた丁寧に刻んであります。
もひとつ薬味の仲間の大根おろしは、すりおろして待機させてあった大根おろし特有の臭いが無く、さっきまで大根のままの姿であったらしい新鮮な大根おろしです。
割り子そば(3枚で1人前の冷たい蕎麦)だったので、麺に直接つゆをかけ、一口頂きました。
「むむっ、うまい」
麺にはほど良い歯ごたえがありますが、気持ち良くプリッと噛み切れます。喉を越していくときに、挽きぐるみ蕎麦粉ならではの蕎麦の香りが強く感じられ、1人前(3枚)食べて、お腹のどこに入ったか分からないくらい、瞬く間に飲み込めてしまいます。(松江藩7代目当主、グルメで知られた松平不昧公は『蕎麦はよく噛んで食うべし』とおっしゃられたらしいのですが)
麺もさることながら、つゆの味が素晴らしいのです。
何かはわかりませんが、昆布と魚の濃厚なダシのようで、でもカツオの酸味は無く、ムロフシの生臭さが無く、これが山陰のアゴだしなのでしょうか。
麺にかけて口に含んだ瞬間、口の中に圧倒的な旨味が広がり、飲み込んだら美味しかった事の幻くらいしか残っていないほど、後味がすっきりしています。
夜7時過ぎからお邪魔して1時間ほどで、僕は割り子14枚と天ぷら(これもサクサクでした)、ビールで、父母もたくさん食べて、楽しい晩ごはんでした。
夕方4時ごろにラーメンを食べていなければ、20枚は食べれたのに。
う~ん、残念
松江に寄られることがあれば、「そば清」さん。ぜひぜひ寄ってみられてください。
お店の人も、飾らない素敵な方でした