日記

2007-04-12 22:46:11

僕の叔父さん

僕の叔父に、山口県のちょっと田舎で自動車整備工場をしている人がいます。

叔父は5人兄弟の末っ子で、女4人姉妹の後に産まれた男、家族中からかわいがられて育ったそうです。
勉強は好きではなく、機械が好きで、まだモーターを組み込んだ自動車のおもちゃが無い時代に、それを作って発明展に出品し注目を集め、村おこしが盛んになる前から集落を盛り上げるために「氷室岳で初日の出を見よう会」を始めたり、集落の道路を交通規制して駅伝大会を始めたり、夢を実行する力のある人でした。

モーター駆動式自動車おもちゃは、おもちゃメーカーの目に留まり、メーカーに特許を持っていかれたり、「初日の出の会」は軌道に乗るやすぐに自分は裏方に引いてしまったり、駅伝大会は自分が始めたことなのに、いつのまにかそこの市が主催したことに変わっていたほどに規模が大きくなって、大会役員に納まっても普通なのに、ただの駐車場整理係りになっていたり、そんなことに一切不平を言わず、むしろ、自分が始めたことを誰かが引き継いでくれたことを喜んで働いた人でした。

僕も記憶にある以前からかわいがってもらい、ピアノ教室を始めてからは、自営業の先輩、自分で起業した先輩として、ハッとする言葉をもらいました。

叔父が病になり、自分の人生を悟ったのは、いつごろかは分かりません。
昨日の夕方、叔父の容態が悪いと連絡があり、それから程なく、亡くなったと連絡がありました。夜中に山口まで、叔父の顔を見に往復してきました。
僕への遺言は「ちゃんとご飯を食べながら酒を飲めと暁彦に言っておいてくれぇや」だったそうです。

僕の叔父さんです。